札幌劇場ジャーナル

【事務局発!特別レポ】クラシック音楽が楽しめるバー、オールドクラシックってどんなところ?

STJセレクト, お知らせ

こんにちは。事務局の滝田です。

今日は普段のレビューやエッセイとは少し趣向を変えて、札幌にあるクラシック音楽好きな人たちが集うお店、名曲mini BAR オールドクラシックをご紹介したいと思います!

札響定期のプログラムにこのお店の広告が掲載されているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。どんなお店だろう??と、気になったことはありませんか?

INDEX

オールドクラシックって?

オールドクラシック(通称:オルクラ)は札幌市中央区狸小路5丁目の三条美松ビル4階にあります。クラシック音楽を聴きながらお酒と会話を楽しむことができるめずらしいバーです。店内にはたくさんのCDやレコードが並んでいて、気になる1枚を聴かせてもらうこともできますし、お気に入りの1枚を持参することもOK。「自宅のマンションではなかなか大きな音で音楽を聴けないので、ここに音を浴びにきています」というお客さまもいらっしゃるとか。

ワインメーカーで勤務されていたご経験のあるオーナー松岡進さんの目利きで集められた質のよいお酒を味わいながら、時には松岡さんやほかのお客様と好きな演奏家や作曲家についての会話を楽しむこともできるんです。

この店には、静かに演奏に耳を傾けたい人、会話を楽しみたい人、クラシック音楽のことは詳しくないけれど興味があるという人など、いろいろなお客さまがいらっしゃいます。皆に共通するのはクラシック音楽が好きということだけ。

そんなオールドクラシックに突撃して、オーナー松岡さんにお店のこと、松岡さんご自身のことをたくさん伺ってきました。


オーナー 松岡さんに聞きました

松岡さん
松岡さん
オールドクラシックオーナーの松岡です。
よろしくお願いします。

よろしくお願いします!
松岡さんはもともとクラシック音楽がお好きだったのですか?
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
はい、子どものころから好きでした。でもクラシックだけでなく、実はロックやK-POPも好きなんですよ。クラシックのなかでもオーケストラだけでなく、ピアノ、声楽、古楽、クラシックギターなど、わりとなんでも聴いています。

K-POPもお好きなんですね!
その話も興味あります♪
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
私は東京出身で大学卒業後にワインメーカーに35年間勤務していました。お店を始めたのはこの会社員時代の体験がきっかけです。仕事で全国あちこちに転勤したのですが、これまで暮らしてきた街には、クラシックを聴きながらお酒と会話を楽しめる店というのが見当たらなかったんです。名曲喫茶はありましたけど、「私語禁止」の雰囲気がすごく強くて。ロックを聴きながら話せるバーならあったので、当時はそこに通っていましたね。しかしクラシック音楽になると、お酒を飲みながら音楽と会話を楽しめる店がない。ないなら自分で作ってみよう!と、こういう経緯です。
ないなら作る!すごい!
事務局タキダ
事務局タキダ
松岡さん
松岡さん
会社を退職して自分の店を持つことを当時の同僚達に伝えたら「クラシック音楽なんて趣味があったのか~」と口々に驚かれました。それくらい周りに音楽のことを話せる場所がなかったということですね。クラシック好きな人にこういう人は多いんじゃないかな。
今ならSNSがありますけどね。
東京ご出身の松岡さんが、札幌でお店を始めたのはなぜですか?
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
札幌でお店を開くことにしたのは、会社員時代の転勤で札幌に6年間暮らしたことがあって、この街や人がとても気に入ったからなんです。食べ物も美味しいですし。お店を始めるならここしかないと思いました。

なるほど~。このお店で松岡さんが目指していることは何ですか?
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
良い体験・良い出会いが生まれる場にしたいということです。一言で「クラシック音楽」と言ってもその中には様々なジャンルがあって、普段聴かないジャンルのなかにも素晴らしい曲や演奏がたくさんある。そのことをぜひ知ってほしいと思っています。なので、クラシックギターや古楽など、リクエストされないジャンルの曲をあえて店内で流すこともあります。「マスター、曲変えてよ」と言われてしまうこともしばしばですが(笑)
ゲリラ的に店内に流されるマスターのオススメ!むしろどんな音楽なのか聴いてみたいです。
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
お酒も同じです。自分の口に合ったものだけを選ぶのも、もちろん良いのですが、時には新しいジャンルにチャレンジしてみると、気に入った味に出会えるかもしれません。日本の銘柄以外にも美味しいビールがたくさんあるんですよ。

気軽に試してほしいので、実は海外メーカーのビールの価格を少し安めに設定しています。


それは嬉しい!もう一杯いただいちゃおうかな…。
事務局タキダ
事務局タキダ
松岡さん
松岡さん
ワンショットで提供するうちのようなお店はお酒の質、味、種類にこだわることができるので、チェーンの居酒屋の飲み放題にはない出会いがありますよ。
私はこのビールが大好きになりました。
オレンジ風味!!
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
音楽もお酒も、まず自分の耳と口で味わってみることをおすすめしています。素晴らしいものがたくさんあるので、食わず嫌いはもったいない。好きか嫌いか判断するのは試してみてからでも遅くありません。私もお店に置くお酒はすべて自分で味見をして選ぶようにしています。質は良いけど自分の好みと違うお酒も、なかにはあります。でもそのお酒が誰かのお気に入りになってくれるかもしれないので、良いお酒であれば店に置くようにしています。あと音楽でもうひとつ言うと、CDやレコードも素晴らしいのですが、それだけでなく、ぜひ演奏会にも足を運んで生の音を体験してほしいです。CDとはまた違った聴こえ方がすると思いますよ。

まだお店に来たことがない方に向けてひと言お願いします!
事務局タキダ
事務局タキダ

松岡さん
松岡さん
ここはマニアだけが集まる店というわけではないので、音楽に詳しくないと思っている人も気にせずにいらしてください。私の「おすすめの曲」「おすすめの一杯」を尋ねてもらえれば、好みの傾向を伺って提案することもできますよ。そんなリクエストはものすごくやりがいがあって、嬉しいです(笑)

松岡さんのお好きなディスクの一部を見せていただきました!

ちなみにオルクラは食べ物の持ち込みOK。演奏会終了後、コンサートホールから出てお店に向かう途中でUberEATSWoltを注文しておけば、ちょうどよいタイミングで反省会をスタートできそうです。この日はウーバーで韓国チキンをオーダーしてお店に届けてもらう人がいらっしゃいました。お店に電話しておけば席も確保しておいてくださいますよ。終演後にオルクラでその日のプログラムと同じ曲を聴きながら演奏会を振り返る…なんていうのも面白そうですね。松岡さん、ありがとうございました!


\私たちがオルクラをオススメします/

事務局が取材に伺った当日、お店に居合わせたお客さまにオールドクラシックが好きな理由を伺うことができました。ご協力くださったみなさま、ありがとうございます!!

島 幸子さん(主婦)

オルクラは、私が知る限り、札幌でいい音でクラシックが聴ける唯一のお店です。マスターのお人柄も良いですし、クラシック好きの聖地!駆け込み寺です。でもクラシック音楽だからといって堅苦しい雰囲気ではありません。

私は演奏会の後や良い音で音楽を聴きたい時によく利用していますね。女子会などみんなで集まりたい時にもオルクラに集合しています。コロナ禍以前は、音楽好きな人たちで集まってオルクラで例会をやっていました。毎月のテーマに沿ったCDを持ち寄って、みんなで音楽を聴き合うんです。楽しいですよ! 

私のいつもの一杯

  • ワイン

マスターがもともとお酒の会社に勤務されていたこともあり、美味しいワインをいただけます。

私のいつもの一曲

  • ギターやリュートの音楽(実はマスターはクラシックギターがお上手)
  • バッハ
  • ピアノの曲

 

渡辺 ゆきさん(会社員)

オルクラはクラシックファンが気軽に集まれるバーです。食べ物もCDも持ち込んで音楽をたっぷり楽しめます!コンサートの後や飲み会の後の2軒目によく利用しています。

女性のお客さんが多いところも気に入っています。

 私のいつもの一杯

  • 赤ワイン
  • アイラ島のウイスキー

 私のいつもの一曲

  • モーツァルトやブラームス、ベートーヴェンなど主にドイツ系のオーケストラ曲が好きです。
  • 指揮者ではバーンスタインやフルトヴェングラーが特に好きですが、色々な指揮者の演奏を聴きたいと思っています。

 

朝日泰輔さん(会社員)

コンサートの後はオルクラに行きたくなります。同じ演奏を聴いた方とお話できるからです。また、時には、さっき聴いたコンサートの舞台で演奏されていた方とお会いできることもあり、それも楽しみの一つです。

 私のいつもの一杯

  • スコッチウイスキー、特にアイラをハイボールにしていただいています。
    スモーキーな風味で有名なアイラですが、ソーダで割ると、その香りがより際立ち、自分としては、「地球上でいちばんおいしい」飲み物だと思っています(笑
    マスターの松岡さんにおすすめのアイラをお聞きして、注文しています。

 私のいつもの一曲

ショルティ指揮、シカゴ交響楽団の演奏による、マーラーの交響曲第3番、第6楽章をいつもリクエストしています。すべてを包み込んでくれるような、ゆったりとしたスケールの大きなこの音楽を聴くと、心が開放されるような気分になります。

実は、このレコードは私がお店に寄贈したものです。高校生ぐらいの時に、父に買ってもらったレコードでした。数年前、道北にある実家を処分することになり、そこにあったレコードも、札幌の狭いマンションでは置く場所もなく、再生することもできないということで、全て処分しようと考えたのですが、その一部を松岡さんに引き取っていただきました。

道北の小さな町で暮らしていて、本物のオーケストラを聴くことなど夢のまた夢と思っていたときから大好きだったレコードです。今、住んでいるマンションでは同じ演奏のCDを聴いていますが、オルクラでこのレコードをかけていただくたびに、演奏の素晴らしさはもちろん、懐かしさと、自分の音楽に対する初々しい感動に戻ることができるような気がして、胸がいっぱいになります。

また、レコードジャケットがとても美しくて、それも、いつもかけていただく理由の一つです。

 


店舗情報

《店名》名曲 mini BAR OLD CLASSIC(オールド・クラシック)

《ジャンル》音楽バー (クラシック、特にバロック期~ロマン派の音楽中心)

《TEL》011-219-2235

《住所》札幌市中央区南3条西5丁目 三条美松ビル4階

《交通手段》南北線 すすきの駅より 徒歩5分

《営業時間》月~土:午後6時~ラストまで/日祝日:午後7時~ラストまで

《定休日》不定休

《平均利用金額》¥2,000~¥2,999

《カード》不可

《チャージ》1,000円

 

【割引情報】

札響定期会員及び札響くらぶ会員の方 5OFF

入店時に会員証をご提示下さい。

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